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日々徒然。
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攻めの猿野は格好いいのよ。なんでこんなにかっこいいの。

ミスフルバンザイ。同人誌を促進剤に湧き上がるミスフルへの愛。
鹿虎の漫画が一つだけありました、よ。(報告





































「キザトラを…虎鉄先輩を出せ!!!」
首を絞めて喘いだのは、虎鉄の身体だ。はっとして手を離せば、何回か咳き込む。次いで向けられた虎鉄とは違う俺を嘲るような笑みに、思わず校舎裏の壁にその華奢な身体を押しつけた。至近距離で、向かい合う。赤いペイントの無いその表情に、腹が立って仕方が無い、けれど、それよりも。焦燥感が湧き上がる。
「てめぇ聞こえねぇのか!!虎鉄先輩を…」
「あーもう五月蝿いなぁ。んな大声出さないでよ、バカじゃあるまいし。あ、君は馬鹿だったっけ?」
ひねくれた子供のような口調に、噛みしめた奥歯が嫌な音を立てた。消えてしまうかもしれないのに。虎鉄が、大河が、こいつに消されてしまうかもしれないのに。どうして俺は流してしまったんだろうか。虎鉄があの日最後に漏らした、小さな呟き。
『弱い方が、最後には消えちまうんDa。』
あのときにはもう既に、虎鉄は自分が弱くなっていることを感じていたのだろう。それでも俺に心配をかけないように、こいつを消してしまわないように、自分が消えてしまわないように、頑張っていたのだろう。いつだってそうだ。虎鉄は一人で抱え込みすぎる。けれど、その弱さを知っていながら支えてやれなかったのは、俺だ。俺は、無力だ。
「…そんなに、『大河』が大切?」
押し黙っていると、色彩の無い声でこいつは話しかけてきた。当たり前だ。今は自分より、何より大切だ。そして、愛しい。
「…あたりまえ、だろ。」
「ふーん。」
くすくすと小さく笑う声に、苛立ちが募る。さきほどからこいつは、何をしたいのだろうか。何を企んでいるのだろうか。不安になった。腹の中が空っぽになった気分だ。視線を合わせると、本物かと見紛う程の笑顔がそこにはあった。何度も口付けた形の良い柔らかな唇が、次の瞬間俺を刺す。
「大河は、死んだよ。消えちゃった。」
頭の中が、真っ白になる。
「僕のほうが強かったからさ、消えちゃったんだ。馬鹿だよね。どっちかは絶対に消えなきゃ、一つの身体じゃやってけないのにさ。ねぇ、悲しい?大河がいなくなって、悲しい?僕はね、嬉しい。だって大河がいなくなったんだもの。大河の代わりに、君の傍にいられる。僕、君の事好きなんだ。」
酷く残酷な言葉が紡がれ続ける。虎鉄の身体を押し付けていた腕が震えだした。悲しみではない。とてつもない怒りだ。今迄で感じたことの無い怒りが、血液とともに体中を廻り始める。それは、明るい声調に増長されて。
「ねぇ、天国は僕の事、好き?」
俺の名前を、呼ぶな。何かが切れて、声を張り上げ思い切り叫ぶ。強い笑みを目の端に捕らえて。
「テメェなんか…大嫌いだ!!!!」
次の瞬間、世界の全てが凍った。見開いた俺の目に映ったのは、絶望に染まった表情で。それは今までその身体を支配していた人格とは別の、かすかに残っていた、大切な人。大河、と呼ぼうとした途端、その目は涙を一筋残して光が消えて。伸ばした指のその先で、消える。
「あははははははは!!!」
無邪気な笑い声が止まった時間を裂き、校舎裏に響いた。




***
ふと思いついただけです(笑)
意味不でごめんなさい。
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